たった一人の理解者にならない。

たった一人の理解者になるな!

誰かの悩みを聞く時に、

一つ気をつけなきゃいけないことがある。

 

それは、自分が唯一の聞き手でいいのか?

 

ということです。

 

悩みを深く聞けば聞くほど、

心の重荷は降りていく。

 

でも、その重荷をおろして、

深く話を聞く相手は、

はたして本当に自分でいいんだろうか?

ということです。

 

たった一人の理解者になることは、とっても大切なことです。

ただ、その理解者の役割は、

いつか降ろさなきゃいけない。

 

カウンセラーがその役割をずっと担っていたら、

その人は悩む度にカウンセラーを頼らなきゃいけなくなる。

勿論これは、悩み相談だけじゃなくて他のコミュニケーションにも言える。

 

たった一人の理解者になることは大切なのだ。

 

でも、いつかその人は、

別の人を見つけていかなきゃいけない。

 

だって、自分の足で歩いていかなきゃいけないからだ。

だからこそ、本当に自分が唯一の聞き手でいいのか?

と自分する必要が時にあるのだ。

 

もし、その答えが「ノー」なら、

その人が自分の足で歩めるように、

その目の前の人が、

身近な人とうまくコミュニケーションが取れるように援助することも大切なのだ。

 

たった一人の理解者になる。

 

そのたった一人の理解者は、

願わくば、友人であり、

身近な人であるべきなのだ。

 

勿論、身近な人から理解されないこともある。

そんな時は、受け止めてくれる誰かが必要だ。

 

でも、その役割はいつか降りなきゃいけないのだ。

 

いつかその役割を降りて、相手がカウンセラー以外の人に、

本当に理解して欲しい人に自分の気持を伝えられるように、

カウンセラー以外の人と丁寧に絆が築けるように援助することが大切なのだ。

 

僕たちカウンセラーが目の前の人と過ごす時間は、

週にたったの一時間かそこらだ。

 

それ以外の人生の方がずっとずっと長いのだから。

・JCA カウンセリング・傾聴スクール 講師 
・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー
元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行う。
都内のクリニックでカウンセリングも行っている。