話は何も聞くことだけが全てではありません。

話を丁寧に聞いていると、その人の人生に触れ、思いに触れ、

その背中にある歩んできた、

乗り越えてきた道のりに思いを馳せることがあります。

すると、なんとも言えない気持ちが湧き上がってくることがあります。

 

一人の人の人生がそこにはあって、

それに対して言葉が自然と出てくる。

その言葉は「可愛そうに…。」でもなく、

「大変だね…。」でもなく、

「よくここまでやってきたね。」という「ねぎらい」の言葉です。

この言葉は、相手の心の傷をときに自然と癒し、ときに前をむく力を与えることがあります。

ねぎらいとはその人が乗り越えてきた背景に言葉をかけること。

「試験に落ちちゃってさ。精一杯やったんだ。だけどダメだった…。もうダメだってわかってるけど、辛いな…。堪えるな…。」

このように人は苦しみを抱えます。

こういう時に、「そっか、でももうしょうがないじゃない。精一杯やったんでしょ。」

といったように、アドバイスをしてもなかなかうまくいきません。

 

それは、頭でわかってても気持ちがついてこないからです。

ここで大切なのは、アドバイスではなく、

その辛さや、その気持ちに至るプロセスに声をかけることです。

 

人はみんながんばってるんです。

辛いこと、

こんなこと考えちゃってもしょうがないことも、

十分に本人はわかっています。

 

あなたに会って話すまでも、

そんなことをたくさん考えてきています。

それでも、悲しいんです。

 

だから、その人に対して、考えてもしょうがない!

と言っても、それこそしょうがないのです。

 

それよりも、その言葉が出てきた背景を想像し、

その大変だった過程に声を掛けることが大事です。

 

僕だったら、

「正直に話してくれありがとう…。お前あんなに頑張ってきたもんな…。俺その姿を見てたよ。すごいなって、見てたよ。堪えるよ…。かけてきた重みの分だけ、悲しいんだよ。だから、その悲しみは、お前の重さの分だけ流れてるんだよ。きっと知ってるよねそんなこと。」

と声をかけます。

 

悲しみが強ければ強いほど、

かけてきた思いが強いというころです。

そして、かけてきた試験。

それに落ちてしまったことは、

他の人に話しずらいのです。

 

だから、そういった気持ちに気づき、

そんな思いをいたわることが大切です。

 

人の思いは、話す言葉ではなく、

いかにその言葉を発するのか、

という話し方から伝わってきます。

 

言葉そのものではなく、

そういった言葉の背景や、思いや、

話し方に気づき、そこに言葉をかけていく、

話を理解しようとするから、

頭と頭のコミュニケーションになってしまい、

相手が見えなくなってしまいます。

 

そうではなくて、ねぎらおうとするのでもなくて、

ただ、目の前の人に意識を傾けて、

あなたと同じく、精一杯生きている目の前の人に気づくこと。

 

すると自然と言葉が湧いてきます。

ねぎらいは、ねぎらおうとして生まれるものではなく、

目の前の人の人生に思いを馳せて、

その乗り越えてきた道や、ここまで来るプロセスを思えば、自然と湧いてくる言葉です。

その言葉は人の気持ちを癒す言葉なのです。

傾聴力を身につける。

・横浜実践心理学教室 講師 ・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー

元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行ってる。 目指すは、「記憶に残らないカウンセラー」。カウンセラーのおかげより、自分の力で前に進めた実感を持ってほしい。ただ、理想への道のりは長い!


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