本来は、悲しんで泣くはずなのに泣けないとか、
本来は、怒りたいのに怒れないのなんでだと思いますか?
感情がすぐに引っ込んでしまうのは何故なんでしょう?
僕たちは、そういう本来怒ったり泣いたり、
ある感情を本来であれば出して当然の場面で、
そういった感情を止めている人を見ると、
怒ればいいのにとか、泣いちゃえばいいのにと、
そのように思うことがありますが、
それが出来ないから泣けず、怒れずにいるのです。
そこでもしそういう場面に出会った時は、
こんな風に考えると役に立ちます。
「何か心の中で葛藤が起きているのでは…。」と。
それはなぜかというと、通常なら泣くor怒るシーンで
その通常してもよいとされる行動をしないということは、
何か心の中で泣けない・怒れないような理由(心の働き)があるからです。
その状態を人は「葛藤」と呼びます。
つまり泣きたい自分と泣けない自分。
怒りたい自分と怒れない自分がいて、両方が綱引きをしている状態です。
例えば、「泣いても仕方ない。自分も悪かったんだ。」
といった心の部分が泣きたい部分を止めたり。
「泣いても仕方ないじゃない。もう彼は帰ってこないんだよ。」
という前を向かせようとする心の働きが泣くのを止めていたり。
怒りであれば、「怒ってもどうせ聞いてくれないから」
と諦めさせようとする気持ちが怒るのを止めたり。
このように何かしらの心の働きがあって、
それが感情を出すのを止めている場合が多くあるのです。
ですから、もしあなたの目の前の人が
本来であれば感情を出して当然の場面で、
感情を止めている場合は、
何が止めているのかに想いを馳せてみましょう。
すると今までとは違う相手の気持ちに気づけるはずです。
また、泣きたいのに泣けない。
怒りたいのに怒れないというのは、案外苦しいものです。
そこを労わったり、共感してもいいでしょう。
ただ「止めている」のにも何かしら理由がありますから、
無理やり出させようとはしないでくださいね。
もし出させるのであれば、きちんとケアまでする自信がある方のみにしてくださいね。