傾聴では、聞き手側の聞く態度も重視されます。
聞き手側が自分に気づいていないと、
相手にも気づけないですし、
聞き手側が、不一致を抱えていて、
等身大の自分からかけ離れていたら、
悩みを抱える方の話を上手く聞けないからです。
だから、聞き手側もカウンセリングを受けたり、
自分を見つめることが求められます。
相手の声を聞くには、
自分の声も聞くことです。
こんな話をさせて頂くことがあります。
すると必ず、
「私は自分のことがわからないからダメなんだ。」
という方がいます。
でも、自分のことをわかってないからといって、
相手のことが分からないかというと、
そんなこともありません。
だって、自分のことを100%理解できる人何ていないですし、
悩みがない人もいないですよね。
自分のことをわかっている人しか、
相手のことが分からないとしたら、
この世の中、分からない人だらけなはずですが、
そんなことはないですよね。
それはなぜかというと、
相手のことをどれだけ理解できるかは、
どれだけ相手に意識を向けられるかだからです。
自分ではなく、
相手に意識を傾けることができれば、
少しずつ相手が見えてきます。
そして、相手をより良く見て、
聞いて、感じていくには、
技術が必要です。
自分のことを分かってあげたり、
在り方だけ整ってもダメなのです。
思いだけがあっても、
それを形にする術がないとダメなのです。
これは逆もまたしかりです。
技術だけ身につけても、
思いや在り方がダメだと、
相手に言葉は届きません。
そう、車のように両輪が大切なのです。
両輪があって初めて上手くいくのです。
だから、自分のことが分からなくても、
自分の声を今は聞けなくても、
相手の心を聞く技術は、
ある程度身につけられるのです。
そう、技術から学んでいってもいいのです。
ただ結局、
技術だけでは歯が立たない時が来ますから、
在り方を身につけ、
自分のことを振り返り、
分かってあげる必要がある瞬間が
必ず来ます。
これは在り方や思いから始まっても同じです。
いつかその思いを上手に伝える技術が
必要になってきます。
そう、どちらからスタートしても
一生懸命にやっていれば、
僕たちは結局同じ所へと辿り着くのです。
だから、
在り方がダメだからとか、
技術がないからとか、
そういったことでは落ち込む必要は全くないのです。
この前の「あ、そうだ!傾聴講座。」では、
そんなこともお話をさせて頂きました。
次回は10月27日(土)10時~11時半です。
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