傾聴基礎コース

ねぎらいとは、相手の人生やこれまで生きてきたその人の存在や、

それまでの労をいたわることです。

この「ねぎらい」という言葉は、日本独特の言葉のようで英語でもないようです。

また、以前に中国出身の受講生の方に聞いたら、

中国語でもないようで概念がよくわからないということでした。

 

ということで、日本独特のこの「ねぎらい」ですが、

褒めるというのとはちょっと違います。

 

さて、あなたはこの「褒める」と「ねぎらう」の違いを知っていますか?

きっと何となく感覚的にわかっている方は多いかと思いますが、

実はその違いを具体的に言葉にするのは案外難しいようで、

傾聴基礎コースの受講生の方に聞いても、明確な違いを答えられる方はいませんでした。

ということで、今日はこの違いをご説明していきますね。

ほめるとねぎらうこと2つの違い。

1. 上から目線が入っている。

まず褒めるということは、「よくやったね!」という言葉に代表されるように

多くの場合は上の立場の人から下の立場の人へと掛けられる言葉です。

 

先生が生徒を褒めたり、親が子供に対して褒めたり、上司が部下に対して褒めたり

といったように上から下へと掛けられるものです。

目下の人や立場が下の人が、目上の人や立場の上に人に褒めたとしたら

きっと怒られます。(^^; 「随分偉くなったな!」とか「なに様!?」と。(笑)

 

そして、褒めるということは上から下へとかけられる言葉ですから

若干の「上から目線」が入っているのです。

もちろん同じ目線で「純粋に褒める」ということもあり得ますが、

多くの場合はこの「上から目線」が知らず知らずのうちに入っています。

 

一方ねぎらいには、上から目線は入っておらず、

受容や共感を通して伝わってきた気持ちに対してや、

相手の人生に思いを馳せ「人として」の思いやりや、

相手を労わる気持ちが自然に湧いてい来ることですから、

同じ目線での言葉がけとなります。

2. 行動や能力かプロセスや存在への言葉がけかの違い。

褒めるというコミュニケーションが行われる際は、

多く場合ある行動を取った時にそれが上手くいっていて

取られることがほとんどです。

 

例えば、いい成績を取った時や試験に受かった時、

営業成績などの目標を達成した時や、

ある世間一般の基準からして良しとされる行動を取った時、

僕たちはその「結果」や「行動」に対して褒められます。

 

また、ある能力があることも褒められる対象になります。

例えば英語がしゃべれるとか、記憶力がすごいとか、

○○のスキルを持っているなどです。

 

こういったように褒める対象となるのは、

「行動や結果」・「能力」です。

 

一方ねぎらいは、行動や能力に対して声を掛ける代わりに、

その行動に込められた思いやプロセス、

その能力を身につけるに至った思いやプロセス、

ひいてはその行動や能力を身につけたその人そのものに対して声を掛けていきます。

 

では、簡単な例でその違いをみていきましょう。

例えば、一生懸命勉強して試験受かったといった場合です。

「あの試験難しいのに!すごいじゃん!よくやったね!」

というのが「褒めるコミュニケーション」です。

試験に受かったという“結果”に対してコミュニケーションを取っていますね。

 

では、ねぎらいはどうかというと…、

「あれだけ一生懸命頑張ってたもんな!そりゃ喜びはひとしおだよな!」

という形になります。

これは、結果に対して声を掛けているわけではなく、

試験に向けて取り組んだプロセスに対して声を掛けています。

また、こんな言葉がけもできそうです。

「おめでとう!一つのことに懸命に取り組むその背中に、私のようにこれからも多くの人がきっと勇気をもらうよ。」と。

 

このように「褒める」と「ねぎらい」には2つの違いがあるのです。

また、褒められると嬉しいですが、ねぎらわれると「自分の気持ち」を、

「これまでの頑張り」を、「自分」を静かに感じることができ、

なんだか労わってもらえたような、わだかまっていた気持ちが解けていくような、

そんな気持ちになるのも特徴です。

まとめ

さていかがでしたか?

なんとなく違いはわかりましたかな?

もうお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、

実は僕たちは「褒める」ことは沢山していても、

「ねぎらう」ことはあまりしていないのです。

 

僕たちは褒めてもらいたい気持ちもありますが、

それよりもいわたってもらいたい気持ちの方が多いものです。

褒めるのではなく、労わる。ねぎらう。

 

そんなコミュニケーションを大切にしていきたいですね。

 

そして、そうするためにはまずはこれを読んでくれているあなた自身が、

あなたを労わることから始めて頂くことが一番かなって思います。

 

自分も相手も労わりながら生きていきましょ。

 

昨日の傾聴基礎コースでは、そんなお話と実際にねぎらいのトレーニングをして終えていきました。

・横浜実践心理学教室 講師 ・カウンセリングルームこころ音 カウンセラー

元引きこもりのカウンセラー。現在は講師として、毎週(土)講義を行ってる。 目指すは、「記憶に残らないカウンセラー」。カウンセラーのおかげより、自分の力で前に進めた実感を持ってほしい。ただ、理想への道のりは長い!

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